作家の五木寛之さんの本「養生の実技」 を再び読んでみました。
お医者さんにかからないことで有名な五木さん、 シャンプーは2ヶ月に一回、 夜型生活を何十年も続けて いる。
ひどい腰痛と 何十年も付き合いながらも、日本各地を飛び回って執筆活動を続けておられます。
また腱鞘炎も長いこと酷い時期があったそうで 、それも克服なさってご活躍なさっている様子が本当に素晴らしい方です。
もちろん イケメンなところもすごく素敵です。
また 数年前テレビのインタビューで、「女性は 50代からが 一番充実して美しい」 とおっしゃっていました。
40代から見た50代は おばさんでしかないと思っていましたが、それを聞いてからは なんだか年齢を重ねるのが悪くないなと思えるようになった心強いお話でした。
という五木寛之さんに対する良いイメージを たくさん持っているので、ご著書も 今までにたくさん読ませていただきました。
「養生の実技」五木流ナマケモノ養生法
再びこの本を読むことにしたのは、 ぐっすり眠れない日が続くようになったからです。
すぐに寝付けなかったり夜中に何度も目が覚めるということが 週に3~4回あります。
肩は凝るし頭痛はするし、 全身けだるい。いわば体調不良というわけです。
年齢が上がればあちこち不具合が出てくるのは仕方がないこととは思うものの、 一つ一つをすぐに病院に行って解決したくなってしまいます。
原因はなに?じゃあそれをやっつけようって。
すぐに元気で健康になろう、 そんな風に性急に物事を片付けようとしているなと感じています。
これからやってくる体の不調、 何が来るかはわかりませんが、うまく乗り越えて行かなくてはなりません。
それなら、このままの考え方ではちょっとまずいんじゃないかな。。。
そんな想いで、 病院にかかったことのないという五木先生の「養生」に対する考え方が知りたくなったわけです。
養生は日頃の用心
五木先生の体験で偏見も含めた養生の実技を考えて書かれています。
最後に100のポイントをまとめてあるのですが、 これだけ自分の体のことを考えながら 体の声に耳を傾けながら 生きていらっしゃることに感服します。
腰痛で悩まされてきた方だけあって、「腰は曲げない膝を曲げる、床の物を拾うときは出す手と反対側の足を前へ踏み出すか同じ側の足を後ろへ引く。」
「歩くときはあまり颯爽と歩かない。 反動をつけずに重心の移動で進む。」
「足の指一本一本にも個性がある、 時々じっと眺めてみること。」
「どんなにデザインが美しくとも足に合わない靴は履かない。 流行より健康が大事。」
などが、まとめられています。
解説は本文中に詳しく書かれています。
本の中でおっしゃりたこと
この養生は、身をもって体験したことを書かれているわけですが、おっしゃりたいことは、自分の体は自分で守るしかない、実行してみてよいとわかったことはきちんと続ける。
それは一人ひとり違う身体をもっているのだから、自分で判断しなければならない。ということだと思います。
深く自分を観察し、理解するからこそ、身を守ることができるのですよね。
つい医者にかかれば治ると外科も内科もお任せしてきた私としては、自分の体の声を聴いていなかったのかも、と考え直すきっかけになりました。
五木さんの考えや養生法は、けっしてなまけ心からくるものでなく、自然の摂理、身体の声、医者への信頼、また人の生命への信頼から湧き上がってくるものなんだと思います。
治療に至る前に、自分の体の仕組みや心地のよい悪い、食べるものなどに、もっと関心を向けてみることが大切だなと感じました。
一番印象に残った言葉「 自分を 叱咤激励して行う養生は役に立たない気持ちがいいからやる、これが基本」
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