「腰がつらいなら布団を替えた方がいい」といわれ「高反発マットレス」をすすめられたという話、聞きませんか?
病院でも今や敷き布団は「高反発マットレス」を採用しているところが増えていますが、それは寝姿勢に負担をかけないためです。
腰痛の原因は人それぞれですが、現在の腰の状態を悪化させないことを考えると、高反発マットレスがよいという結論なんですね。
ではどうして「高反発マットレス」が腰痛もちにいいのか。
腰痛が改善したという声も多いそのわけはいったい?
高反発マットレスで腰が楽になるのはなぜか
「高反発マットレス」はその名の通り、高い反発力のあるマットレスです。
手で押さえても、足で押さえても、離すとすぐに元にもどります。(低反発マットレスの場合は手形や足形がついてゆっくり戻ります)
反発力の違いは、身体を横たえてみるととてもよく違いが実感できます。
低反発マットレスに身体を横たえると、布団に沈み込むようになり、包み込まれるような心地です。
一方高反発マットレスは、下から身体を押し上げるような支えられるような心地です。
慣れないうちは、マットレスから押し上げるような心地に違和感があるのですが、これも寝姿勢を考えると納得がいきます。
寝姿勢は背骨のまがり幅が2~3センチ
自分では感じることしかできませんが、立っているときの腰の背骨のカーブが、寝た状態ではその半分くらいの背骨のカーブになるマットレス(敷き布団)がよいということが、厚生労働省の出している「eネット」という情報提供ページに公開されています。
(厚生労働省「eネット」快眠のためのテクニックの情報ページより)
これは立った時の背骨の曲がり幅が4センチ~6センチなので、その半分の2~3センチになるとよいということです。
敷き布団に寝てみると、この2~3センチの背骨の曲がり幅というのは、いわゆる低反発マットレスでは実現しません。
低反発マットレスでは、どうしても胸部や腰部が沈みやすくなるので曲がり幅が大きくなります。
そして厚生労働省のページでは、背骨の曲がり幅が大きくなると「眠りにくいだけでなく腰痛の原因にもなります」と書かれています)⇒快眠のためのテクニック・よく眠るために必要な寝具の条件と寝相・寝返りとの関係
すると腰に負担がかかり血行が悪くなるので、その負担を減らそうと寝返りが増えます。(寝返りが増えるということは、眠りが浅くなりやすいことにつながります)。
その後の寝返りであおむけに戻っても、胸部や腰部の沈み込みがあるため、またその負担を解消しなくてはならなくなります。
これが柔らかすぎるマットレス(敷き布団)ではおこりやすいということです。
では「高反発マットレス」の場合はどうか。
高反発マットレスでは胸部腰部に負担がない
横になったとき背骨の曲がり幅が適切であれば、胸部や腰部に負担がないので、適度な回数の寝返りで済みます。
再びあおむけに戻っても背骨の曲がり幅は適切なままなので、寝ている間中腰への負担がすくないといえます。
ですから、最初マットレスにあおむけで横になった状態がどうなのか、それが一番大切です。
「立った時の背骨の曲がり幅が4センチ~6センチで、その半分の2~3センチになるとよい」その最適な背骨の曲がり幅に近い状態にできる理由は、
「高反発マットレス」がマットレスの反発力によって、腰部にかかる重さ(圧力)を身体の全体へと分散(拡散)させることができるからです。
つまり腰部に負担がかかりにくいということになりますね。
「腰痛もちの人」や、「腰がつらい人」が、「高反発マットレス」をすすめられる理由はそこにあります。
しかし高反発マットレスなら何でもよいというわけにもいきません。
敷き布団(マットレス)は、他に「通気性がよく」「保温性がある」ものならさらによいからです。
そのほかどんな要素を求めるかによって、自分にあったマットレスは違ってきます。
高反発マットレスの比較
「高反発マットレス」は理想的な寝姿勢が保持しやすく、腰の負担を軽くするので、敷き布団を替えたいならぜひ検討してほしいです。
下の表は「高反発マットレス」の中でも、品質のよいものを集めてそれぞれの良さを比較しました。
あなたに合うものは、どれが近いでしょうか。
どれも1枚だけ敷くだけで眠ることができる品質のもので比べました。
商品名 | 通気性 | 保温性 | サイズ(厚さ×長さ×幅) | 直敷き | 重さ |
雲のやすらぎ | ◎ | ◎ | 17×200×100 | ◎ | やや重い |
モットン | ◎ | ◯ | 10×195×97 | ◎ | 3.4キロ(軽い) |
13層やすらぎマットレス | ◎ | ◎ | 27×196×97 | ◎ | 重い |
厚いものほど重いです。
腰痛の改善に効果ありと販売者も購入者も言っているものです(全員が改善したわけではないです)。
私はモットンを使っていますが、だるさのあった腰は1週間ほどして感じなくなりました。
約一年使っていますが、腰の痛みや違和感は全く感じないです。
快眠は自分にあった敷き布団から・「寝返りしやすい」が決めて
布団派・ベッド派で使う寝具は違うものの、敷き布団(マットレス)は寝るのに欠かせませんね。
ぐっすり眠れない、寝ても身体の疲れがとれないという不満のある人は、眠りに何か問題がある=敷き布団や枕が合っていないことも多いのです。
多数販売されている敷き布団(マットレス)、いったいどれが自分に合っているのでしょう。
そこで、自分に合う敷き布団(マットレス)を見つけるにはどうしたらいいかですが、睡眠のプロといわれる人たちの研究の成果でわかっていることがあるので、参考にしてみてくださいね。
最高の敷き布団は寝返りしやすい布団
まず押さえておきたいポイントはこれ、「寝付くときの姿勢と横向きの姿勢の両方で、心地よく眠れる寝具」が最高です。
睡眠中は寝返りを何度もうっていますが、寝返りが打ちやすいと安定したよい睡眠がとれます。
というのも、私たちは寝返りをすることで布団の湿度を調整したり、血液循環をよくしたりしていているので、私たちにとって寝返りは欠かせないものなんです。
寝返りがスムーズにできるのがよい敷き布団
人はふつう一晩で20回ないし30回の寝返りをうっています。
合わない布団だと、寝返りの回数がとても少なくなるか多すぎるかで、睡眠の質が落ちます。
ですから布団特に敷き布団は、寝がえりがしやすいものであることが、最も重要です。
質のいい睡眠のためには、寝返りしやすい布団選びをということですね。
敷き布団の選び方・硬さも大切体のS字カーブがポイント
「敷き布団」は寝返りしやすいものが一番!ではあるのですが、これは実際に寝てみないとなかなかわかりづらいものです。
なにせ、「寝返り」は無意識にするものですから。
寝ている間の寝返りの回数や寝返りの心地は、意識することができないものの、寝返りがうまくいっていない場合はおよそわかります。
寝返りがうまくできていないと(多すぎたり少なすぎたりすると)。。。
- 朝起きたとき身体がこわばっている
- どこかにしびれが出ている
- 夜中に目が覚める
という経験をするのでわかることがあります。
寝返りは血行促進だけでなく湿度調節もしている
寝返りによって、身体の一部が圧迫されて血行が悪くなるのを防いでいるわけですが、私たちが寝返りをする理由はそれだけではありません。
寝はじめは放熱のため汗をかきます。
そのため寝具の温度も湿度もあがります。
それを寝返りすることで空気のを入れ替えたりし、温度と湿度を調整しているのです。
一晩でする寝返りの回数は20回~30回といわれますが、30回するとしたら8時間寝ているとして(480分)、平均16分あたり一回の寝返りをしていることになります。
(20回寝返りをするということで計算すると、480分÷20回=24分おきに一回寝返りする計算です。)
けっこう頻繁に寝返りをしているのですね。
子供の場合はもっと回数が多いので、寝ている間に布団の温度や湿度の調節が、より頻繁に行われているといえます。
寝返りは蒸し暑いなどの寝苦しさの要因があると、回数が増えます。
敷き布団の硬さによって変わる寝返りの数
寝返りの回数は、布団の硬さによってずいぶん変わります。
敷き布団が硬すぎると、背骨が反り返り背中が絶えず緊張するため、寝返りが打ちにくいです。
反対にやわらかすぎる敷き布団は、すっぽりと身体が包まれる感覚になり、寝返りが減ります。
寝返りが減ると、同じ姿勢のままでいるので、敷き布団に接している部分の血行が悪くなります。
ですから身体が自然に寝返りをしやすいような、自分の身体にちょうど合った敷き布団で眠ることができれば、熟睡しやすく健康によいはずです。
では「自分にあった敷き布団」はどんな敷き布団でしょう。
自分にあう敷布団・背骨のS字カーブに合うもの
人の身体は身長も体重も違い、筋肉の量や年齢も当然違います。
ですから万人に合う敷き布団というのは、ないはずです。
それゆえ、いろいろなタイプの敷き布団が売られているのですね。
洋服のように身体のサイズだけで、この「身長の人にはこれ」という決りはないですし、「この体重の人はこれ」という決りもありません。
ですから「好みで選ぶ」のが今まで選び方でした。
それはこれからも変わりないのですが、ひとつだけ誰にでも客観的に言えることがあります。
それは、
「まっすぐに立っている姿勢の背骨の湾曲が、そのままあおむけ寝の姿勢で維持できる硬さの敷布団がよい」ということです!
これだけではちょっと想像しにくいと思いますので、まっすぐに立っている姿勢をご自分でとってみて、確認してみてください。
やり方は簡単です。
壁にかかと、お尻、肩甲骨、頭の後ろをつけて、まっすぐに立った姿勢です。
身長を測るときのようなまっすぐに立った姿勢ですね。
こうすると必ず首の後ろと腰の後ろにすき間ができます。
どれくらいのすき間ができているか、誰かに壁からの距離を測ってもらうといいですよ。(首の後ろのすき間は枕を選ぶときの参考になります)
この姿からわかるように、背骨はまっすぐではなく必ずS字のカーブを描いています。
この「立ち姿がそのままあおむけで布団に横になった姿と同じになるような敷き布団が、最もあなたに合っている」といえます。
敷き布団を選ぶときは、このことを念頭において、選んでください。
試して横になれる場合は、必ずお試ししてみてください。
まっすぐに立った姿勢と同じといわれても、横になってみるとわかりづらい、それは確かです。
自分の感覚でわからないときは、誰かに立ち姿勢と寝た姿勢を見比べてもらえるといいですね。
「背骨のS字のカーブ」の形のままで敷き布団に寝ると、寝返りがとてもしやすいのです。
これさえ押さえておけばいいくらいですが、あとは質感や材質などの好みが入るので、自分に一番合う敷き布団を見つけるのはやはり簡単ではないですね。
敷き布団カバーの材質
敷き布団は、洗濯しにくいものが多いので、布団を包むカバーを取り付けて汚れから守るようにします。
カバーは直接肌にふれるものなので、できるだ肌触りが心地よく、吸湿性があり、まとわりつかないものが適しています。
また冬はこの機能のほかに保温性のあるカバーが適しているので、季節によって替えるのが一般的ですね。
最近は四隅のゴムをかけるだけで済むタイプのカバーがあるので、それを利用すると付けはずしがとても楽です。
敷き布団に使われる生地は、布団同様、吸湿性のよい生地がやはり心地いいです。
吸湿性がよい材質
吸湿性のよい材質をあげておきます。
- 木綿
- 麻
- シルク(絹)
- ウール(羊毛)
- レーヨン
- キュプラ
- アセテート
春夏、秋冬で材質を変えると、さらに寝心地がよくなるでしょう。
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