仕事で疲れているはずなのに、ぐっすり寝られない(夜中に目がさめる)という人が現代では増えています。
それは頭を使うことは多いのに、身体はあまり疲れていないという生活のアンバランスが、不眠の原因になっているからです。
机に向かうことが多く、通勤も車や電車で、歩く機会があまりないという生活スタイルの人や、買い物に車で出る以外、家にほとんどいる主婦の人など。
身体を動かす機会が少ない人が、ぐっすり眠れないという不満を感じています。
そういう人に向いている眠りやすくなる方法が実はあります。
難しくないですよ、誰でもできます。
不眠を解消しやすくするためななので、「運動」ですが、タイミングのよい効果的な運動を紹介します。
- 入眠しやすくなるタイミング/睡眠の質の向上
- 寝る前のストレッチ・ヨガなど眠気を誘うエクササイズ/睡眠の質の向上
- 効果抜群のリラックス法・筋弛緩法/睡眠の質の向上
- 睡眠の質を左右する入浴・理想の入浴法とは(安らかな入眠のために)
- ぬるめのお湯なら30分前・熱いお湯なら2時間前が目安/睡眠の質の向上
- お風呂あとは水分補給、常温で/睡眠の質の向上
- 不眠に効果的な「足浴」と「交代足浴」/睡眠の質の向上
- 「手浴」で入眠を助ける/睡眠の質の向上
- 心身のリラックスのためにやってみたい自律訓練法(ストレスをためやすい人へ)/睡眠の質の向上
- 入眠を助ける自己暗示「自律訓練法」のやり方
- 目がさえてちっとも「眠れない」ときの対処法・実際効果があったのは/睡眠の質の向上
- 目がさえちゃって眠れない!の対処法
入眠しやすくなるタイミング/睡眠の質の向上
眠りやすくするために効果的な運動のタイミングは、夕方から夜の時間です。
午後4時から7時の間に運動して、寝付く時間には体温が下がるようにするのがよいです。
運動といっても、筋肉トレーニングや無酸素運動はいけません。
身体を疲れさせて交感神経を刺激して寝つきを悪くしてしまうからです。
おすすめの運動/睡眠の質の向上
おすすめしたいのがウォーキングやストレッチ、サイクリング、スイミングなどの有酸素運動です。
有酸素運動ならなんでもいいですよ、軽く汗ばむ程度に行うのがいいです。
毎日できればいいですが、ムリなら一日おきで続けられそうなものを。
身体のリズムが運動に慣れて、体温の変動リズムも整ってきます。
身体に軽い負荷をかけ、身体を適度に疲れさせるのが目的です。
夕方から夜の時間帯に行えば、体温をあげてから入眠までに下がるというリズムができるので、最もおすすめです。
運動というと抵抗がある人は、ストレッチやヨガがおすすめです。
家の中で狭いスペースでも十分できます。
寝る前のストレッチ・ヨガなど眠気を誘うエクササイズ/睡眠の質の向上
頭がさえてなかなか寝付けないという人、睡眠が浅くて疲れが残りやすい人は、運動以外にも眠気を誘うエクササイズを行ってみると改善しやすいです。
ストレッチやヨガは、副交感神経を刺激してリラックスできます。
寝る前に行うと眠気が増し、入眠しやすくなります。
ストレッチの入眠効果
ストレッチは緊張した筋肉を伸ばして血流をよくし、呼吸を整え、精神的な緊張を解く効果があります。
重力に逆らって身体を支えている筋肉は、誰もが絶えず緊張しています。
そのため寝る前にストレッチを行うことで、心身のリラックス感を得ることができます。
知らず知らずのうちに緊張してしまっている全身の筋肉です。
いたわってあげたいですね。
効果抜群のリラックス法・筋弛緩法/睡眠の質の向上
緊張をといて眠りに入りやすくするのに「筋弛緩法(きんしかんほう)」が有名です。
難しそうな名前ですがいたって簡単な方法で、瞬間的にぎゅっと力を入れて筋肉を緊張させ、そのあと筋肉の緊張をゆるめるだけです。
布団に横になってできるので、寝る直前に行うことでリラックスでき、安らかな眠りに落ちることができますよ。
筋弛緩法のやり方
筋弛緩法(きんしかんほう)は布団にあおむけになって行うので全身がリラックスしやすいです。
腕、足、顔、全身の順に力を入れていきます。
ではやってみましょう。
部屋の電気を消して、目をつぶり、脚は少し開き、腕は身体から少しはなして脱力します。
- 両手をにぎってぐっと力を入れます。
- 5秒間力を入れたままにし、パッと開いて10秒数えます。
- 次は両足に力を入れます。足の場合も足指をグーにするように力をいれます。
- 5秒間力を入れたままにし、パッと力を抜いて10秒数えます。
- 手と足のあとは顔です。
- 目と口に力を入れてしっかりと閉じます。
- 5秒間力を入れたままにし、パッと力を抜いて10秒数えます。
- 最後はお腹とお尻にグーッと力をいれます。
- 5秒間力を入れたままにし、パッと力を抜いて10秒数えます。
以上をワンセットにして、軽い疲労感を感じるまで繰り返します。
筋肉が緊張しているという意識がないまま過ごしている私たち。
これを行うとすーーーーっと「いつの間にか眠っている」ことになるでしょう。
寝る前の布団の中で試してみてくださいね。
睡眠の質を左右する入浴・理想の入浴法とは(安らかな入眠のために)
一日の疲れをとるのに、お風呂は最適です。
若い人はシャワーだけですませる人も多いですが、睡眠に何らかの不満があるなら、ぜひとも浴槽につかって心身の疲れをいやしてください。
お湯をはってゆったりと浴槽につかるのはとてもいい気持です。
そして気持ちいいだけでない安眠につながる入浴法をためしてみませんか?
ちょっとしたコツがありますよ。
ぬるめのお湯なら30分前・熱いお湯なら2時間前が目安/睡眠の質の向上
湯船につかって身体をあたためるとリラックス効果が増します。
お風呂で温まった体温が下がるときが、実は眠りにつくチャンスです。
そのため温まり方としては20分から30分程度、ぬるめのお湯(38度から40度)で半身浴をして、入浴後30分ほどで布団の中に入るのがいいですよ。
ぬるめのお湯でも20分もすると全身がポカポカに温まってきます、汗もでますしね。
上半身が冷える冬季に半身浴をする際は、肩にタオルをかけるなどして外気からの冷えを予防してください。
浴室を温めるために、熱いシャワーで浴槽にお湯をためるのもおすすめです。
ぬるいお湯は苦手で「熱いお湯が好き」という人は、寝る前2時間ほど前までに入浴をすませるようにすると快適に眠りにつけますよ。
寝つきがいいのはぬるめのお湯
38度から40度の湯温は、ぬるくてちょっと心配になる人もあるかと思います。
ですが半身浴で20分ほどつかっていると、身体の深部の熱が放出され、入浴後に素早く体温がさがります。
そのため寝つきがとてもスムーズになります。
またぬるめのお湯は、自律神経系の副交感神経に作用するので身体はリラックスした状態になります。
熱いお湯は交感神経刺激するのでさけたい
一方熱いお湯の場合は、自律神経系の交感神経を刺激します。
交感神経が刺激されることで、
- 目がさえる
- 皮下の血管が縮み血圧が上昇する
- 心臓の心拍数が増加する
などします。
ですから年齢が高い人は、熱いお湯はできるだけ避けた方がよいといえます。
これからぐっすり眠りたいなら、時間がかかっても「ぬるめのお湯」でゆったり入浴すると安眠に効果的です。
お風呂あとは水分補給、常温で/睡眠の質の向上
入浴では汗が出るのでのどが渇きます。
身体が温まっているので、冷たい水や麦茶をグイッと飲みたいところですが、冷たい飲み物は身体を緊張させ眠りを浅くさせてしまいます。
ですからお風呂の後は、常温のお水で水分補給するのが一番よいです。
睡眠中に喉がかわりて目がさめることのある人は、枕元に水のはいったペットボトルを置いておくか、布団に入る前にお水を飲んでおくと安眠しやすいです。
寝ているときに水分は出ていく
成人男性の場合安静時でも、呼気と汗で一日に900ミリリットルの水分が出ていきます(成人女性の場合は800ミリリットル)。
寝ている時間は8時間として一日の三分の一になるわけです。
最低でも寝ている間に200ミリリットル、夏はそれより多くの水分が寝ている間にでていきます。
ですから入浴後に2時間以上あけて寝る場合は、寝る前にも常温のお水をのんでおくと脱水症状が予防できます。
不眠に効果的な「足浴」と「交代足浴」/睡眠の質の向上
眠りが浅いなど睡眠に対する不満があるなら、「足浴」を試してみてください。
足浴
- 洗面器に43~45度のお湯をはり足首までつける
- 5分~10分ほど行う
(お湯の温度を下げないよう、ぬるくなったら熱いお湯をたす)
たったこれだけですが、身体があたたまってきますから足が冷えやすい人に効果的です。
また「交代足浴」もお風呂にはいったあと、足だけケアしてあげる方法です。
交代足浴
「交代足浴」は自律神経を整えるので、安眠に効果的ですよ。
- 浴槽のお湯を42度くらいにして5分間足踏みする(長すぎるときは1分からはじめる)
- 次に洗面器に水を張って浴槽に腰かけてくるぶしまで水を入れて10秒間足踏みする
- これを数回繰り返す
不安で入眠しにくいときにお試しください。
「手浴」で入眠を助ける/睡眠の質の向上
身体は疲れているのに頭はさえてしまって・・・というときに試してみたいのが「手浴」です。
手浴
- 洗面器に43度から45度のお湯をはって両手を手首がかくれるくらいにつける
- 5分から10分ほどつける
- 湯が冷めてきたらお湯を足し湯温が一定になるようにする
「手浴」を行うと手の血行を良くするだけでなく、全身の血行がよくなります。
目の疲れをとり、リラクゼーション効果があり、入眠につながります。
デスクワークが多い人向きのリラクゼーションです。
足浴より簡単にできるのに、血行がよくなるのを実感できます。
心身のリラックスのためにやってみたい自律訓練法(ストレスをためやすい人へ)/睡眠の質の向上
ストレスをためやすいタイプの人にお試しいただくといいのが「自律訓練法」です。
「自律訓練法」というのは自分に暗示をかけて、心身をリラックスさせる方法です。
「夜になっても昼間の出来事を思い出してイライラしてしまう」、「あんな事をいってしまったけど怒っているかな?」など気がかりなことが繰り返し頭をめぐってくるようなときに、落ち着いた気持になれる方法です。
自分で自分のありたい姿を想像して、自分をその方向にもっていくというやり方なので、人によっては怖いと感じるかもしれないですね。
たとえば人前で話しをするときなど、事前に「私は落ち着いて話ができる」と何回か自分を説得するように唱えているうちに、気持が落ち着いてくるというような経験がありますね。
そんな言い聞かせみたいなものが暗示です。
自分に暗示をかけるのは、寝る前に布団に横になって行ってもいいですし、椅子に座ってもできますよ。
ここでは布団に横になって行ってみます。
ただ、決まった手順があるので、それを覚えてから行ってくださいね!
入眠を助ける自己暗示「自律訓練法」のやり方
では眠りやすくする自己暗示をやってみましょう。
布団にあおむけに横になって、軽く目を閉じます。
脚は肩幅程度に開き、両腕の力を抜きます。
「気持がゆったりしてとても穏やだ」と心の中で思いながら、1分ほど落ち着いている自分をイメージします。
自己暗示第一ステップ・重たい
心の中で「右腕が重たい」と繰り返します。
何度か繰り返すうちに右腕が重くなってきます。
そうしたら今度は「左腕が重たい」と繰り返します。
左腕が重くなってきたら、次は「右足が重たい」と繰り返します。
右足が重くなってきたら、「左足が重たい」と繰り返します。
左足が重くなってきます。
自己暗示第二ステップ・ぽかぽかする
次に第二ステップに移ります。
今度は「右腕がぽかぽかする」と心の中で唱えます。
そして温かく感じるまで待ちます。
次に左腕、右足、左足の順にすすめていきます。
自己暗示第三ステップ・心臓が穏やかに動いている
「心臓がとても穏やかに動いている」と心の中で繰り返します。
実際に心臓が規則正しく動いていることを感じて、ゆったりとした気分にひたります。
自己暗示第四ステップ・呼吸が楽
「呼吸がとても楽だ」と心の中で語って、口、鼻、喉の空気の入るところに意識を向けて、空気が胸の方に静かに入っていく様子を思い浮かべます。
自己暗示第五ステップ・お腹が温かい
「お腹のまんなかが温かい」と心の中でつぶやいて、手をみぞおちのあたりに当てて、身体の中がポカポカと温かくなるのをイメージします。
自己暗示第六のステップ・おでこがヒンヤリする
「おでこがヒンヤリして気持ちいい」と心の中でかたります。
頭寒足熱になるよう、額に心地よい涼しさを感じるようにイメージします。
布団に横になっているので、このまま眠ります。
寒い季節は部屋を暖めておくか、掛け布団をかけて眠る状態にして行ってください。
自己暗示を解く方法
眠る前でない場合は、自分にかけた催眠(暗示)を覚ますため、次のことを行ってください。
- 両手を強くにぎったり開いたりする
- 手足の屈伸を数回行う
- 背伸びをする
- 首や肩をゆっくり回す
などの動作を行って、最後に深呼吸をして目を開きます。
最初はうまくいかないこともありますが、慣れてくるにつれて一つのステップが短時間でできるようになりますよ。
暗示をかけると、心のやすらぎや落ち着きを感じられるようになります。
慣れないとイメージ通りできないかもしれません。
その場合でも一つの動作を3分までに切り上げましょう。
こんな人はステップを省略してください
身体に疾患がある人は、ステップを省略しておこなってくださいね。
- 第三ステップは、心臓に疾患がある人は省略してください。
- 第四ステップは、呼吸器に疾患がある人は省略してください。
- 第五ステップは、妊娠中や糖尿病、消化器に疾患のある人は省略してください。
- 第六ステップは、頭痛や頭部に疾患のある人は省略してください。
自己暗示でイライラが減ったと感じられるようになると、自分の感情をコントロールできるようになって気分も落ち着いてきますよ。
自己暗示「自律訓練法」は神経科や心療内科などで自律神経失調症など、ストレスからくる病気の治療にも使われているかなりポピュラーな方法です。
自己暗示がうまくなると、落ち着きたい場面で素早くリラックスできたりできるようになりますよ。
目がさえてちっとも「眠れない」ときの対処法・実際効果があったのは/睡眠の質の向上
「眠りたいのに寝られない」そんなときに試してみたら、あら不思議いつの間にか寝てました。^^
この方法は、ある作家さんの眠りのメソッドに書かれていて効果ありとされていたものと、今まで私が試して効果のあった方法です。
「眠れないなぁ、困ったなぁ」というときに思い出して試していただければ。
目がさえちゃって眠れない!の対処法
どんどん紹介しますね。
自分にあったものでお試しください。
- 眠らなきゃ!っと一生懸命考えない。別のことを考えるかそのうちいつか眠れると気楽に考える。
- 枕元の小さい明かりだけつけて、横になったまま難しい本を読む。
- 楽しいこと良かったことを思い出して、そのときの幸せな気持ちになってみる。
- 窓をあけて空を見る。星が少ししか見えなくても宇宙を感じて気持が落ち着く。
- 単調な作業をしてみる。頭を使わない慣れた作業がいい。
- 寝る位置を変えてみる。頭と足の位置を変えてみると目に入るものが変わり気分が変わる。
- 自然な目線より上方向に視線を向ける。するとまぶたが重くなって眠気がおきやすい。
眠気が起きるようにするには
いつもの時間に布団に入っても寝られない、目がさえてしまうというときは、眠気の元の「メラトニン」が順調にでていません。
眠気が起きにくいとき
- 夜遅くまで明るい部屋にる
- 布団にはいるまでテレビやパソコンなどの画面で何か見ている
- 朝二度寝・三度寝した
なんていう日に、眠気がなかなかおきないです。
また夕刻に昼寝していたなんて日もそうです。
眠気のホルモン「メラトニン」が出にくいとき
これらは眠気のホルモン「メラトニン」が出にくくなります。
朝遅く起床した、夜遅くまで光を浴びていた、遅い昼寝をしたという生活は、生活のリズムを壊しメラトニンが出にくくなります。
仕事が休みの日などに不規則な生活になりやすいので、寝付けない夜の翌日は、いつもの時間に起きるのがつらいですね。
眠る前には部屋を暗くして、静かな寝室でゆったり過ごすようにしてくださいね。
それでもお目目ぱっちりで寝付けないときは、先の「目がさえちゃって眠れないときの対処法」をお試しください。
私は、この頃は難解な本を読むとすぐに眠気が襲ってくるので、何度読んでも理解できない哲学書を枕元に置いてあります。
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