糖尿病という病気は、 血液の中の糖の量が著しく上がってしまう病気です。
血糖値が高い状態が長く続くと血管の内側が傷つけられて、様々な重い病気を引き起こす原因になってしまいます。
そこで糖尿病だとわかった人が行う治療法は、血糖値を下げる治療、同時に血糖値を上げない食生活 をすることが中心になってきます。
これまで日本で行われてきた糖尿病の人に対する食事指導は、栄養のバランスを十分に考えた三食の食事をとること、高カロリーにならないようにすることという内容でした。
ところがこの食事内容では、血糖値がある程度低くなったり改善することはあっても、正常な範囲に留まり続けるという、糖尿病が完全に治ったと言える状況になるのは、なかなかないと聞きます。
「血糖値をあげるのは糖質だけ」
それは血糖値を上げる食品をとっているためだと思われます。
現在主流のカロリー制限食は、糖質(炭水化物)を多く取るので、食後の血糖値が大幅に上昇するのは避けられません。
そのことを糖質制限食の第一任者江部康二先生は、常々仰っています。
大幅に血糖値が上がると膵臓に無理な負担をかけることになって、インスリンがうまく働かなくなります。
そのためインスリンの注射や、血糖降下薬を服用して血糖値を下げるというわけです。
ですが この方法長く続けていると、ある日突然深刻な合併症を起こす人が増える一方である、 「糖質をとってあがった血糖値を薬で下げようとするほど死亡率が高まる」という最近の海外の研究が報告されているそうです。
これは薬で糖尿病が治るというものではないということではないでしょうか。
「血糖値をあげるのは糖質だけ」であると分かっています。
ですから糖尿病の 心配のある人は、 糖質を取らないようにするのが病気の改善のために、とても大切なことになります。
この時肝心なのは「脂肪やカロリーとは糖質は無関係」だということです。
「糖質」と一言で言っても何か分かりにくいので、具体的に並べて確認してみます。
糖質の多い食べ物にはどんなものがある?
糖質の多い食べ物をざっくり並べていくと、
ご飯 パン ラーメン うどん これらは主食としてお腹も満たす食材です。
パンやご飯では、白米、精製された白いものの方が糖質が多いことがわかっています。
その他、そば、バナナも糖質が多い食品です。
甘い、おまんじゅう ケーキ チョコレート あめ などの甘いお菓子類。
糖分の多い、 甘いメロンやスイカなどの果物 ドライフルーツ 果汁100%ジュース。
糖分の入った炭酸飲料水。
これらが糖質が多い食品です。
日頃見慣れているいるし、よく食べている食品ばかりかと思います。
ジュースやお菓子を制限する習慣は 太りすぎを気にしている人にとっては、間食を減らすと言う意味で実行されてる人もいるとは思います。
しかしながら ご飯パン麺類といった主食級の食べ物については、ほんとうに?っと疑いたくなってしまいますね。
低カロリーでなく低糖質という食べ方
低カロリーの食事をとっていても、食後に血糖値が上がる理由は、ご飯パン麺類を食べているからに他なりません。
一回の食事で糖質を20g 以下に抑えると血糖値の上昇があまりおこらない、または緩やかに上昇することが分かっているので、糖尿病の人の糖質制限の食事については、主食を減らすのが近道です。
糖尿病の人に関わらず メタボで痩せた方がいいと言われている人と、特に中高年の男性に向けて書かれた本「 おやじ必読! 愉しく続ける糖質制限ダイエット」には、 働き盛りの男性が、糖尿病の改善、ダイエットできる方法をやさしく解説しています。
納得の一冊なので、 体重ダウン、下腹が引っ込む、血糖値が下がる、血圧が下がる、いいことずくめの糖質制限食を実践されたい人は、ぜひ読んでみてくださいね。
食後の血糖値で隠れ糖尿病がわかる・健康とばかり思っていたのに
食事前の高血糖が低いことで安心しているあなた、若い頃よりも体重が10キロ以上増えているようなら注意です。
糖尿病は、サイレントキラーとも呼ばれていますから、自覚症状がないことが特徴です。
唯一自覚できる変化としては、体重増加だけです。日常生活は健康な人とほとんど変わらないのが糖尿病という病気です。
体重は20歳のころと比較するのがわかりやすいですよ。10キロ以上増加が目安です。
食後血糖値でわかる糖尿病予備群
食後の血糖値を調べることで自覚症状がない隠れ糖尿病、糖尿病予備軍だったということがわかります。
糖尿病予備軍の人は、そのまま放置しておくと、血管の障害が少しずつ深刻化して、ある日突然脳や心臓の血管が詰まるかも知れない恐れがあります。
沈黙の殺し屋とよばれる糖尿病は、放置しておくととても危険です。
食後の血糖値を調べます、2時間後の血液の検査でわかります。
血糖値が200㎎/dlを超えていれば、糖尿病だとわかりますし、140から199までなら耐糖能異常で境界型と診断されます。
大きな病院でなくても、よく身近なかかりつけのお医者さんでも、調べてくれます。
「糖尿病が心配なので、食後血糖を調べてください。」と申し出れば調べてくれるはずです。
なお血糖値の値は、140mg/dl以上になると食後高血糖、160mg/dl以上になると糖尿病の可能性が高くなると診断するお医者さんもいらっしゃいます。
血糖は血管壁の炎症を亢進する作用があります。
それは動脈硬化の原因にもなり、食後高血糖がいつも高いという状態が続けば、動脈硬化だけでなく虚血性心疾患、脳血管疾患などのリスクも高まることになります。
食後血糖値をできるだけ上げないようにするには
食後の血糖値が上がりやすい理由は、米、麦、芋などの炭水化物を多く摂取するからです。
私たちの体は、食べたものが小腸表面の消化酵素によって最終的にブドウ糖まで消化され、体内の細胞にエネルギー源として分配するため血中に入っていく仕組みになっています。
この血液中に入ったブドウ糖こそが「血糖」なのです。
食後血糖値を抑えるためには、食事における炭水化物の摂取量を減らすことが何より大切といえますね。
ご飯や麺を主食にしてきた私たちですから、これらを減らすのは容易ではないですが、もし「糖尿病予備軍」とか「隠れ糖尿病」というような診断を受けたら、食事の見直しをしていくべきですね。
糖尿病をよくするための考え方は、糖質制限食の第一人者、江部康二先生の本にとても詳しく書かれています。
怖い糖尿病から自分や家族を守るためにも、読んでおきたい一冊です。
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ」
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