祖母としてつい娘の子育てに口を出したくなる瞬間がある。
でも、ちょっと待った!と自分で口をふさいで「祖父母手帳」をめくる・・・
半年をすぎても母乳だけの娘に、つい口に出してしまって雲行きが怪しくなったり、
質問されて「お風呂上りはさゆを飲ましていたよ」という一言に反論されたり。
今の子育て、昔と相当違うことにビックリしました。
現代では「祖父母手帳」なるものがあるので、それを参考に孫に関わるとよいようなのです。
- 「祖父母手帳」とはどんなものなのか
- 祖父母手帳を無料で有料で入手する
- 今と昔の子育ての違い
若い父母と歩調を合わせるためには、「祖父母の心得」で心の準備もいいかもしれません。
「祖父母手帳」とは
子育ての今と昔が対比になっていて、 抱っこ・ミルクの作り方・おむつの方法などが具体的にかかれています。
また孫の対象年齢に応じた祖父母のあり方、若夫婦との関係の作り方のアドバイスなども。
自治体で発行される「祖父母手帳」には、孫育ての相談窓口、孫を連れて遊びに行かれる施設、利用できるサービスなど、
孫育てに役立つ地元の情報が掲載されていますよ。
初めての孫が生まれる前に、手に入れておくとよいかも。
「祖父母手帳」はどこで手にはいる?
どこで入手できるかというと、
自治体によっては冊子を出しているところがあります。
冊子または電子冊子で、電子冊子は自治体のHPから「ダウンロード」です。
電子冊子なら誰でも無料で「祖父母手帳」の内容を知ることができますよ。
祖父母手帳のある自治体
現在「祖父母手帳」を発行(情報提供)している自治体は、
- さいたま市 「笑顔をつなぐ孫育て さいたま市祖父母手帳」無料
- 熊本県 「子育てサポート 孫育て手帳」無料
- 横浜市「地域と家族の孫まご応援ブック」無料
- 岐阜県「孫育てガイドブック 孫でマゴマゴしたときに読む本」無料
- 石川県「いしかわ孫育てガイド」無料
などです。
いずれも無料で手に入ります。
有料・日本助産師会の祖父母向け手帳
それらを参考にするのもよいですし、有料で日本助産師会が出している「はじめて孫をむかえる人のためのおまごミニBOOK」税込220円
という冊子もあります。
全国の祖父母手帳の先駆けとなった冊子で、どんなことが書かれているかというと、
- 祖父母の役割
- 世代間ギャップ
- 本の選び方
- 子供の成長とその頃に起きやすい事故の一覧
などが掲載されていて、出産から3歳ぐらいまでの孫育ての助けになります。
昔の子育てと今の子育ての違い
いざ祖父母になったからといって、子供を育てた経験が豊富なのだから、何もあわてることはないわ。
そう思って、出る幕のない外孫のことなので関係ないわ、と思っていたのです。
ところが、ときどき遊びに来るたび成長している孫と、母親としての娘を見ていると、
あれまあ、こんなに育て方ちがうの!?と驚くことがしばしばです。
昔と今、子育ての違い
祖父母世代の常識と、今の常識はこんな風に変わっていますよ。
抱っこ
昔⇒抱き癖がつくと 赤ちゃんは抱っこを求めてしょっちゅう泣くようになる
今⇒自己肯定感や人への信頼感が育つことから、心の成長には大切。抱きぐせは気にしなくていいという常識に
授乳
昔⇒三時間おきに授乳するのがいい
今⇒母乳の場合は赤ちゃんが欲しがったら授乳する
卒乳
昔⇒母子手帳に一歳までに断乳 という記載があった
今⇒自然とおっぱいから離れていくまで授乳して問題ない。授乳の終わりも卒業と優しく表現される
離乳食の進め方
昔⇒母子手帳の3~4ヶ月の欄に果汁やスープを飲ませていますかという質問あり。離乳食の準備として 果汁をスプーンで与える
今⇒果汁の過剰摂取による乳汁の摂取量の減少から低栄養や発育障害との関連が報告されていて、果汁を与えることはすすめられていない。スプーン等の使用は離乳を開始する5~6ヶ月頃で良い
うつぶせ寝
昔⇒頭の形が良くなる、寝つきが良くなる
今⇒乳幼児突然死症候群 (SIDS) から赤ちゃんを守るため、厚生労働省は医学上の理由で必要な時以外は赤ちゃんの顔が見える仰向け寝で寝かせるようにしましょうと啓発
日光浴
昔⇒日光浴をしないとくる病かっこビタミン D 欠乏症になる
今⇒1998年から母子手帳から日光浴の記述が消えた。赤ちゃんを外気や温度差に慣らす外気浴をすすめる記載になった
オゾン層の破壊で紫外線量が増加したことが原因。外気浴の際は紫外線が強い時間帯はなるべく避け、帽子などで直射日光を受けないように注意
そのほか、大きく違うなと感じるのは、
- 虫歯の予防
- おむつはずれ
- 歩行器
の常識です。
昔はおむつは早く外した方がいいということで、トイレトレーニングなど良くしましたけど、今は子供の体調や発育を見ながらのんびりと進めるという常識になっていて、3歳頃までに外れればいいという雰囲気です。
う~ん、子育ての常識は大きく変わっています。
親とのコミュニケーションをスムーズに
それに離乳食は、昔は手作りが当たり前でしたが、今や瓶づめ、缶詰、レトルトなどのオンパレード。
手作りしている人はいないの?というような時代です。
色々経験してきたことが、アドバイスとして受け取ってもらえないことも多くあります。
まあ、それはそれとして、
今後祖父母として、子育てをするわけでなく「孫」を育てる人としてどう孫とかかわるか、そしてどう若夫婦と関わるかが問題です。
50代60代となり体力も若いころのようにはありませんね。
そんな祖父母として
- 孫とどんな遊びをするか
- 見守る中で事故をどう防ぐか
- お守を頼まれたときの若夫婦との関係性
といったことが、一番気がかりではあります。
直接の子育ての責任はないものの、「祖父母と親側との上手な付き合い方のコツ」が一番気がかりかもしれませんね。
母娘の場合ははっきりものが言えますが、お嫁さんとの関係だと難しいですよね。
そんな「祖父母と親側との上手な付き合い方のコツ」がわかるのも、「祖父母手帳」のよいところです。
私は先日「祖父母手帳」の存在を知り、地元にはないのですでに発行されている
◆さいたま市 「笑顔をつなぐ孫育て さいたま市祖父母手帳」
の12ページからなる電子版を読んでみましたが、昔と今の子育ての違いにビックリです。
親側とのコミュニケーションの取り方が、特に参考になりました。
すでに20数年前に過ぎ去った子育てを、祖父母の立場で見る、そんな経験をさせてもらえて娘には感謝しています。
孫はとびきりかわいい!ですね。
つい甘くなってしまう孫の世話ですが、親たちとの良好な関係をとりつつ孫育てを楽しみたいものです。
祖父母手帳が住まいの自治体にないとき
「祖父母手帳」を発行している自治体では、冊子を子育て支援センターや役所の窓口などに置いてあるか、電子版をHPから利用できるようになっています。
まだ実施している自治体は少ないので、上で紹介したすでに発行している自治体のHPから電子版を入手してみてください。
参考になると思います。
また孫を育てる「孫育て」に関する本も出てきました。
孫が幸せに育つために、子育ての新常識や家族との付き合い方 が分かるものを読んでおくと安心です。
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