流行語大賞は、その年の出来事や世相を短い言葉で表現した言葉が毎年選ばれています。
発表されるのは毎年12月で、自由国民社という出版社が選考を行います。
しかし、自由国民社が社内で話し合いを行って決めるというわけではありません。
自由国民社が選考委員会を設置し、流行語大賞にノミネートされた複数の候補の中から、選考委員が話し合いをして選んでいきます。
具体的に、どんな方法で選考されるのでしょうか。
流行語大賞の選考基準
流行語大賞に選ばれるためには、
- 世相を代表するような表現であること
- そして世間を広くにぎわせた位置づけにあることが条件
となります。
選考委員会が話し合いに話し合いを重ねて大賞を決めるわけですが、ハッキリした数字で勝敗が決まるというものではないため、選考には時間がかかります。
また、大賞が発表された後でも、やはりこちらの方が良かったのではないか、なんて意見もあちこちから飛び出すことが多いです。
そうしたことも含めて、世間をにぎわせてくれるのが流行語大賞の醍醐味なのでしょう。
決定までのプロセスは長い
流行語大賞が決定するまでのプロセスは、とても長いものです。
最初に、流行語大賞というイベントを主催するチームが集まり、選考委員会に連絡をします。
その上で、その年の前半に流行した言葉にはどんなものがあったのかという点を確認したり、年の後半に流行った言葉の情報共有を行います。
そしていくつか候補を絞り込み、月に1回集まって、会議をしながらノミネートが決まります。
最終的に流行語大賞を選考する際には、選考委員が全員集まった状態で決めるというルールになっています。
これらすべてのプロセスは、最初から最後まで半年以上かかります。
そして、12月に発表される流行語大賞の授賞式でフィナーレを迎えることになります。
流行語大賞はすでに日本の風物詩
流行語大賞は、最初に開催されてから既に30年以上の歴史があります。
冬になるとその年の流行語大賞は何かなとワクワクする人は多いですし、テレビでも大きく報道されます。
また、流行語大賞が発表されると、その言葉を生み出した作品やシーンが思い出され、感慨深い気持ちに浸る人もいるでしょう。
流行語大賞は、国民にとっては冬の風物詩であり、12月に楽しみたいエンターテイメントの一つとしての立場を確立している感があります。
大賞を受賞しても賞金などはなく、皆が純粋に楽しめるという点もまた、流行語大賞が長く継続している秘訣なのかもしれません。